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【日本テスト学会講習会 開催報告】
データに基づくテスト分析とテスト作成,新しい時代のテスト
―教師力向上のためのヒント―

 2016年10月30日(日)に、法政大学市ヶ谷キャンパス外濠校舎を会場として、日本テスト学会講習会 「データに基づくテスト分析とテスト作成、新しい時代のテスト ―教師力向上のためのヒント―」 を開催しました。本学会が開催する初めての講習会であり、また、実習形式だったワークショップも2005年の第3回を最後に開催されておらず、当初は参加者がほとんどいないのではないかという懸念の声もありましたが、お陰さまで200名近くの方から参加の申込みを頂き、当日も会場がほぼ満席になるという、活気ある講習会となりました。

 今回の講習会の特徴は、小中高等学校や日本語学校の教育実践の中でテストを使っている先生方や、テストに関係している教育産業・民間企業の方を、主な対象として念頭に置いたことであると考えています。各発表のテーマを、(1) 「データに基づいたテストの分析法(寺尾尚大)」、(2) 「授業改善に活かすテスト分析(石井秀宗)」、(3) 「データが語るテスト作りのヒント(安永和央)」、(4) 「新しい時代のテスト(熊谷龍一)」 のようにし、データに基づいてテストについて考えることを、順を追って解説するかたちで講習会を進めました。これが良かったのかどうかは、実際に参加された方々に伺わなければ分かりませんが、アンケートの結果を見ると、概ね好評だったのではないかと考えています。
 討論の時間では、現場の先生方が質問して下さいました。時間の関係もあって、十分答えきれないところもありましたが、現場の先生方に何か伝わるものがあり、討論に参加して頂けたことは、企画者としてとても嬉しく感じております。
 本講習会の開催にあたっては、会場を準備して下さった法政大学の服部環先生や、日本テスト学会の事務局の方々等に大変お世話になりました。お礼申し上げます。また、講習会の主旨を理解して参加して下さった研究者の皆様にも、この場を借りてお礼を述べたいと思います。皆さん、ありがとうございました。

日本テスト学会2016年度講習会企画者:
野口裕之・石井秀宗

日 時 10月30日(日)14:00~16:50
会 場 法政大学 市ヶ谷キャンパス 外濠校舎 S505教室
主 催 日本テスト学会
プログラム (1) 「データに基づいたテストの分析法」  当日資料
(寺尾尚大・名古屋大学大学院教育発達科学研究科)
高等学校の英語の問題を使って,テストデータを分析する図表の見方について説明します.フリーの分析ソフトの使い方についても簡単に紹介します.
(2) 「授業改善に活かすテスト分析」  当日資料
(石井秀宗・名古屋大学大学院教育発達科学研究科)
小学校の算数や理科の問題を使って,テストデータを分析し授業改善に活かす例を紹介します.
(3) 「データが語るテスト作りのヒント」  当日資料
(安永和央・九州大学基幹教育院)
中学校の国語や社会の問題を使って,設問及び解答欄の作り方がテスト得点にどのように影響するかを説明します.
(4) 「新しい時代のテスト」  当日資料
(熊谷龍一・東北大学大学院教育学研究科)
CBTやIRTなど,最近話題になっているテストの理論や技術について,分かりやすく説明します.
(5) 討論